おっとっと冬だぜ

広義の意味では日記だが、狭義的にはゴミ置き場

子供がいて本当に良かったと思えた体験談【父親になることのメリットとは】

子供を育てるということは、経済的な負担を強いられるだけでなく、自分の自由になる時間を大きく削られるというデメリットがあり、そのために敢えて子供を授からない選択肢を選ぶ夫婦もいるようである。
私はそういった夫婦の考え方を否定するつもりはないし、否定する権利もないと思っている。だが、他方で経済観念的な視点で見た場合、人口減少が続くと現在の日本の社会システムの維持が難しくなり、社会的便益が減少することが予想されるため、子供を授からないという考え方が主流になるのは困ると感じているのもまた事実である。



そんな中で、先日、子供がいたことで非常に大きなメリットを享受できた出来事があったので、今回はその体験談をここに記すことで、現在、子供がいない方(特に男性)にひとつの判断材料を提供したいと思う。
そして、あわよくば子供を授かるかどうか迷いっている読者の方が、この記事を読むことで将来子供を授かりたいという気持ちに傾いてもらえれば、これ幸いである。
(逆にもう子供を授からないと決めていて、子供がいた方がいいという言説に極度に拒否反応を示す方は、この先の文面は読まないことをお勧めする)





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ゴミクズのような父親とその息子の間に起きた奇跡の物語とは・・・。




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奇跡体験、アンビリバボー。




先日、5歳になる長男とコンビニに行った帰り道、近所の公立高校が文化祭を開催していた。
手作りののぼりや手作りのアーチに彩られた華やかな学校の雰囲気に、息子も何かいつもと違う空気を感じ取ったようである。


少し先を歩いていた息子は校門の前で足を止め、振り返り、私にお祭りなのかと聞いてきた。
私が、高校生のお祭りであることを告げた次の瞬間に、息子はやや食い気味で「行きたい!」と かなり強めに自身の要望を突きつけてきたのである。






学舎(まなびや)の中に足を踏み入れ、女子高生たちがたわむれている輪の中に入り込む…。





しかも合法的に……。







入りたい………。

息子と同じくらい私も中に入りたい、いや、息子以上に私の方が入りたい気持ちが強いはずである。



ただ、30代半ばのおっさん(もう少し詳しく書くと、ネット上に卑猥な文書を撒き散らすことを趣味にしている30代半ばのおっさん)が、いくら文化祭とは言え、縁もゆかりもない高校の校舎内に立ち入ることは社会通念上で大きな問題があることは想像に難くない。


そのあたりの大人の事情を、どう息子に伝えるべきかと逡巡していたそのとき、奇跡が起きたのである。
校門の前に立っていた生徒会の腕章をした女子生徒が、あろうことか「どうぞ、一般の方も入れますよ」と招き入れたのである。


校門の前で怪しげに立っている30代半ばのおっさん(もう少し詳しく書くと、決して毛深くないが、乳輪にはおびただしい毛が生えているという身体的特徴を持つ気持ち悪い30代半ばのおっさん)に対して、女子生徒自らが高校の校舎内に招き入れたのである。


一瞬、私の陰茎のサイズと、亀頭を優しく包み込む包皮の様子から女子生徒は私をおっさんではなく中学生と判断したのかと思ったが、よくよく考えると私はその日に限ってはしっかりと服を着ていたので、女子生徒に邪眼の力でもない限り、それは絶対に有り得ないはずである。彼女は、私を30代半ばのおっさんとして認識しているはずであった。


改めてその女子生徒を見てみると、その目線は私ではなく私の息子に向けられていた。
この流れでこう書くと大変紛らわしいので、念のため書いておくと、ここで言う息子とはチンポの隠語としての息子ではなく、民法上で定められた1親等直系卑属の男子としての息子であり、文化祭に行きたいアピールを必死にする私の子供のことである。



そう。息子がいたおかげで私は「不審者のおっさん」から「優しそうなお父さん」へと変貌を遂げたのである。そして、堂々と校舎内に入ることが許されたのである。

初代バイオハザードで途中で六角レンチ(六角クランク)を拾わないと先に進めないステージがあるように、30歳過ぎたおっさんが高校の文化祭というボーナスステージに突入するためには人生の途中で子供をゲットしておく必要があったのである。




中での様子を詳細に書いていくとあと3000文字ほど必要になるため、今回は大幅に省略するが、一言で言ってまさに 至福の一時 であった。周りを見れば、女子高生、女子高生、女子高生という正に女子高生の曼荼羅というべき神秘な宇宙空間に30代半ばのおっさんという邪教徒が紛れ込んでいながら、誰一人として私に不審な眼差しを向ける者がいないのである。


縁日、フロート屋さんを出店していた2クラスにお邪魔させてもらったが、本来であれば女子生徒達から汚物を見るような視線を向けられてもいいはずが、いずれのクラスでも女子生徒達からは近所の子連れのお父さんとして対応してもらえたのである。こちらは目をハートマークにして、半勃起しているにも関わらずだ。
ドラクエ6でゴスペルリングを装備しているとモンスターが襲ってこないが如く、息子という装備品によって、30代半ばのおっさんが高校内を自由に闊歩できたのである。(ただ この場合、どちらかというと私の方がモンスターに近いように思うが)





子供を育てることは確かに大変な苦労を伴う。

しかし、子供がいるから大変な思いをすることがある一方で、子供がいるからこそ享受できる幸せな体験というものがある。

「不審者扱いされずに高校の文化祭に参加できる」

例えば、こんな奇跡を起こしてくれるのだから、やはり私は子供がいて良かったと心底思う。





文化祭からの帰り道、また私の前をさっさと歩く元気な息子の背中に向けて、私は

「生まれてきてくれて有難う」

そう呟いていた。